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『LOVE』My総括・3〜辛さの意味

僕と共に闘ってくれた本とはこちらです。

 

黒川祥子著『誕生日を知らない女の子』

 

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著者が「虐待」を受けて育った子供達のその後を追うノンフィクション作品です。
 
冒頭、ある「里親が里子を殺害してしまった事件」からはじまります。
 
そして
 
「マスコミは虐待の場合、加害者の親の過去や近所の評判ばかりをとりあげるが虐待をうけた子供にはスポットをあてない」
 
と書いていました。
 
確かにそうだと思いました。
 
そして読み進むつれ、
 
そこに描かれている話や行為は僕のこれまでの人生には全くといってなかった世界でした。
 
それはあまりに苦しく、想像するだけで吐き気や涙がこみ上げるような現実でした。
 
辛い・・・痛い・・・苦しい。
 
愛して・・愛して!・・・愛して!!
 
本から僕にそう叫び声が聞こえて来るようでした。
 
一気に読み終える事が出来ず、少しずつ身体に宿しながら読んでいました。
 
そうして今回の「則夫」という一人の人間の過去と人格が形成されていきました。
 
そして本番へ。
 
初演もご覧になった方は初演ほど激しく感情を出す則夫ではなかったと感じられたと思います。
 
でも逆に「則夫の奥行きや深さを感じた」とのご感想もいただきました。
 
それが僕に彼らの魂や思いが宿ってくれたんだと少し安心出来た瞬間でした。
 
則夫のメイクは他のメンバーより奇抜に見えると思います。
 
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ボロボロの服にボサボサの頭、そして全身についた白い塗料。
 
あの白い塗料は演出の上條氏によると、
 
「憎い相手を刺し殺したときの返り血と義姉に刺し殺されたときの自分の血飛沫が死んで白くなった」という演出でした。
 
今回僕はそれに加えて、服で見えない身体や背中にも白い塗料で傷をつけていました。
 
これは過去、則夫の身体に刻まれた「虐待の跡」として。
 
それを自分の身体にメイクとして施す瞬間は毎回鳥肌が立っていました。
 
初演の時「啓二には今回辛い役をやってもらう」の意味が3年経ち、
 
ようやく実感する事ができました。
 
続いて「則夫と広子、そして健」について書きます。
 
啓二

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